アンジェリークおもれ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ということでいきなりネタバレですが、1994年に発売された世界初の女性向け恋愛ゲーム「アンジェリーク」がめちゃくちゃ面白かったのでその感想をつらつら喋ります。
スゥ……
アンジェリークやったことないのに乙女ゲームで卒論書いてすみませんでした!!!!!!!!!!!!(バカ大声)
経緯
この世には「Nintendo Switch Online」というものがあるじゃないですか。Switchでオンライン通信ができるようになる、そして累積1年以上の加入履歴があるとSwitch2の応募資格を満たせるあれです。
その特典としてこれまで任天堂から出たハードのゲームで遊ぶことができる「Nintendo Classics」というコンテンツがあり、ファミコン/スーファミ/ゲームボーイのソフトについては追加プランなしで遊ぶことができます。そんな大盤振る舞いでいいのか!???
んで私も「Nintendo Switch Online」には絶賛加入しており(ちなみにSwitch2はまだゲットできていません)、このレトロゲームできるやつこれまで全然遊んでなかったな〜追加料金なしで遊べるんだからやらなきゃ損だよな〜〜と遊べるソフトを眺めていたら、元祖乙女ゲームと名高いスーファミの「アンジェリーク」があるではありませんか!
アンジェリークが遊べるの!??追加料金なしで!????
そう、わたくし先述したようにかつて乙女ゲームで卒論を書いているんですよねぇ……はい……元祖乙女ゲーム、ぜひ味わってみたい。
スーファミだったから手が出しにくかったアンジェリークがSwitchでこんな手軽に遊べるなんて!!ありがたすぎる!!いっちょやってみるか!!と踏み出しました。
乙女ゲームの悪役令嬢!??
アンジェリークをプレイしてみて1番惹かれたのはそのゲームシステムです。
前提として乙女ゲームは多種多様であり\これこそが乙女ゲームだ!/と言い切れないのは重々承知ですが、それでも傾向としては「ノベルゲーム」に近い作品が多いじゃないですか。
文章やセリフがいっぱい読めて、選択肢によってルートが分かれたり、魅力的なスチルが見れたりと。
ただ、アンジェリークおいては、ノベルゲームというよりも「陣取り合戦」かつ「親密度奪い取り合戦」なんですよねぇ……!!!
え?誰と戦うの??と言いますと、なんと!!アンジェリークには!!!いわゆる「乙女ゲームの悪役令嬢」がいます!!!!!
ええ〜〜〜〜!??あの創作作品の転生先として何かと登場する「乙女ゲームの悪役令嬢」って実際の乙女ゲームには全然出てこないよねとよく言われる悪役令嬢が!???元祖乙女ゲームアンジェリークにいるんですか!????
いました…………すみません…………私は乙女ゲームを何もわかっていなかった…………アンジェリークをやってないのに乙女ゲームで卒論を書いて申し訳ありません……………………
このね〜〜ライバル令嬢ちゃんがいることによって生まれるゲームシステムがめちゃくちゃ面白くてですね。
雑にストーリーを喋ると「主人公とライバルで同時に大陸クリエイトをして、先に発展させたほうが勝ち」みたいなゲームなんですよね。大陸クリエイトぉ!??
↑びっくりするくらい大陸の名付けセンスがない私
そう、この大陸を発展させるのにイケメンたちとの親密度が関わってくるんですよ。ストーリーと恋愛要素との組み込み方がおもしれー……おもしれー……となっておりました。
俺の男を取るなぁ!!!
初代アンジェリークには9人のイケメンたちが登場するのですが、その親密度についてのシステムも面白いんですよね。
まず親密度の上限は200です。0から200まであります。
んでこの200が「主人公とライバル」で割り振られるんですよ。これがめちゃくちゃ面白い!
つまり「やっとAくんと親密度200になった〜!!」と思っても、もしライバルの令嬢ちゃんが同様にAくんにアプローチを掛ければ主人公との親密度は190、180と下がっていくし、反対に令嬢ちゃんとの親密度は10、20と上がっていくのです。
なのでかなりの高確率で「俺の男を取るなぁ!!」が始まります。好みが分かれそうではあるけど、私としてはこのワタワタ感がめちゃくちゃ面白かった。
雑に調べてみたらこれは「人は同時に2人を愛せない」という思想から来ているシステムらしく、なるほどねぇ……と思うなどしました。
1人の人間が注ぎ込める愛の上限値が決まってるの、考え方としてはなかなか好きではある。
ちなみに親密度を上げるにはお喋りをしたり大陸クリエイトのお手伝いをお願いしたりといろいろ択がありますが、代表的なものとしては「公園デート」があります。
この公園デート、くっっっっっっっっそ怖い。勝手に「尋問」って呼んでる。
「デート中に彼から投げかけられる2択の問題を5問連続で正解すると親密度がグッと上がる」というものなんですが、恐ろしいことに問題の回答にランダム要素が含まれるんですよ……!!!!
同じ問題なのにこないだは「はい」が正解だったのに今日は「いいえ」が正解になる可能性があるんですよ!??
しかも不正解になった時点でそこでデートがお開きになるので、(今日は……どっちだ…………??????)と無言で拳銃を突き付けられているかのようなひりつき……!!!たまんねぇ……!!!!
ランダム要素の他にも事前の調査が必要な問題を投げかけられることもあり、(やべぇ……!!それ調べてないよ……!!!知らないよ……!!!!!)と心臓がキュッっとなるかんじがたまらないです。もうこれデートじゃなくて尋問だよ。怖いよ。
Switch版はセーブをしなくても簡単に巻き戻しができるので2択をミスってもすぐに挽回できますが、これ当時スーファミでプレイしてた方は相当骨が折れる想いをされただろうなぁ〜〜〜と思います。
ありがとう……貴方が踏ん張ってくれたからこそ今日の乙女ゲームがあります……本当にありがとうございます……ビバ!乙女ゲーム……!!!!!
己のプロフィールが最短とは限らない
じゃあライバル令嬢ちゃんが俺の男にちょっかいを出し続けていたら勝てないじゃん!?どうするの!??となるかもしれませんが、そこに絡んでくるのが「相性」です。
ゲーム開始時に自分の「星座」と「血液型」を入力するのですが、それによって攻略対象のイケメン9人との相性が決まります。令嬢ちゃんもおそらくランダムで星座と血液型が決まる模様。
んでこの相性は0〜100であるんですが、相性が高ければ高いほど親密度の上昇率も高くなるんですよね。
だから狙ってるA君がいるとして、「ライバル令嬢ちゃんとA君の相性」よりも「主人公とA君の相性」が高くなるようにすれば、1回の上がり幅のデカさでいずれ勝てる、というものです。
この相性は「星座」と「血液型」で決まりますが9人全員と相性が良くなる組み合わせはないので、まずは単純に己のプロフィールを入力してみるのが良いんじゃないかな〜と思います。
が、もし「確実にこの人を狙いたい」という想いがある場合、己の星座と血液型が最短かどうかはわからない……というのが面白いです。プロフィールの偽装に迫られる乙女ゲーム、おもろい。
ただゲーム内で相性を上げられるので初期値の低さは後からどうとでもなりますし、先述したように親密度はライバル令嬢ちゃんとの奪い合いなので、逆に言うと男の好みがかぶらければ相性が低くても問題ない場合もあります。
この辺もね……面白いんだよね……狙ってる男がライバル令嬢ちゃんとかぶり、なおかつどちらとも相性が良い場合のひりつき、たまんねぇぜ……!!!!ひゅう……!!!!!
9股=勝ち??
といろいろ語ってきましたが、アンジェリークのENDは超ざっくり分けると2つです。(※他にもありますが割愛)
①主人公もしくはライバルちゃんが大陸クリエイトを完成させる(イケメンとは結ばれない)
②親密度を上げてイケメンと結ばれる(大陸クリエイトは諦める)
「大陸クリエイト」と「愛」の二兎を追いたいんですけど!???という良いとこ取りのENDはなし。あくまでどちらかを目指す形となります。
ただ「じゃあおいらは①を目指すぜ!!最強の大陸クリエイターになってやる!!!」という場合でも、イケメンとの親密度を上げておくと有利に働くのがアンジェリークの面白いところなんですよねぇ……
大陸の発展にはイケメンの協力が必要となります。
親密度が低いうちは「大陸クリエイトを手伝ってください!」「しゃあねぇな!」とお願いをして大陸を発展してもらうんですが、親密度が上がると「主人公に良いとこ見せたい!!大陸を発展させてやるぜ!!」とお願いをしなくてもイケメンが自発的に大陸クリエイトをしてくれるようになるんですよ。こうなるとめちゃくちゃ楽で。
なので①の「愛を捨てて大陸クリエイトENDを狙うぞ!!」の場合こそ、「イケメン9人と9股して全員に良い顔をして親密度を上げまくる」という魔性の女ムーブが刺さるのがね、めちゃくちゃ……面白いんだよね……面白くないですか……????
まぁイケメンと結ばれるENDを回収するにも全員の親密度が200になってるセーブデータを作っておくと後々楽なので、どちらにせよ魔性の女ムーブをするのが吉というのもおもろい。
効率化を求めた結果、辿り着くのは魔性の女……!!!!!!!
悪役令嬢、LOVE
とかいろいろ言ってると、魔性の女ムーブするには悪役令嬢の存在が邪魔だよ!なんでいるんだよ!!と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ただですね、アンジェリークにはイケメンと同様に「主人公と悪役令嬢の親密度・相性」が存在して、行動によってそれらを上げることもできます。な、なんだって〜!??
悪役令嬢と仲良くなることで辿り着けるENDもありまして、これがめちゃくちゃ良かったんだよ……めっちゃ味したんだよ……超良くてさ…………
まじで良すぎて「もっと乙女ゲームに悪役令嬢を実装してくれよ!!!頼むよ!!!!創作上だとあんなに転生先として用意されてるじゃん!????なぁ!!!!!!」の気持ちになってしまった。悪役令嬢、LOVEです……
元祖乙女ゲームにて完成されたイケメン
などと悪役令嬢に騒いでおりますが、そりゃ乙女ゲームということで主役となるイケメンくんたちも大変イケメンでございました。
スーファミなのでね!!スーパーファミコンって知ってるかな!!キャラクターボイスは!!ないです!!スチルも立ち絵も全部ドット絵!!(※ドット絵が悪いということではなく近年の乙女ゲームではあんまりないよねという話。アンジェリークのスチル、ドット絵だからこその美しさとあたたかさがあるのでめちゃくちゃ好き……ゼフェル様のスチル良すぎる……)
でもドット絵で見て「こいつ……顔が良いな……」と思うんだから、それって本当にお顔が整ってるってことじゃないですか??そういうことなんですよ!!
令和の乙女ゲームとしても全然このままいけるのでは?と思うくらいにみんな面が良い。すごい。
攻略対象となる9人のバランスも良くて、乙女ゲームあるあるの「まぁこれだけ多種多様の男がいれば誰か1人くらい刺さるっしょ!」感も全開。
世界初の女性向け恋愛ゲームでさ、スタート地点で既にこの境地まで辿り着いてんの!???と大変驚きました。さすがに凄すぎないか……!????
え、私に刺さったのは誰って??そりゃランディ様に決まってるでしょ言わせないでよまったくもう……
しかも「元気系」「おっとり系」みたいにただ一言でキャラクター性が表現できるというよりかは、「人懐っこくて明るくて元気だけど内心では人と喋るのが好きではない」みたいな意外性が生み出す人間性の深さみたいなものもあって、こりゃ……覇権コンテンツですわ……アンジェリーク、覇権コンテンツです…………
各キャラの会話からイケメン同士の横のつながりがどうなってるかも見えてきたりしてさ、それはオタクが全員好きなやつ……さすがに覇権コンテンツと言わざるを得ない…………
まとめ
ということで元祖乙女ゲームでありながら発展途上感が全然なく、まさに原点にして頂点と言える作品でした。めちゃくちゃ楽しかった。
そりゃね!キャラクターボイスはないよ!脳内で声優さんに喋ってもらうことになるよ!私はクラヴィス様を速水奨さんの声で喋らせていたんだけど、どうやらジュリアス様が速水奨さんらしいな!?
既読シナリオのオートスキップもないよ!!セーブデータのスロットも2つしかないよ!!乙女ゲームなのにセーブスロットが2つぅ!????
でもね、それを上回る面白さが確実に存在するという貴重なゲーム体験をさせていただきました。アンジェリーク、まじで、おもろい…………
ただ1つ懸念点とすれば発売が1994年なので、発売当時に大はしゃぎしていたみなさまの感想をネットの海から拾うのがとても難しい。それはそう。
だったらね!!!今初見を迎えた我々が大はしゃぎすればいい話なわけで!!!そう!!!Let's大はしゃぎ!!!!!
オタクはよく「実質無料」と誇張をしますが、アンジェリークについてはNintendo Switch Onlineに加入していれば本当に無料で遊べるので、「Switch2当たるまで何して遊ぼっかな〜〜」の要員として最適だと思います。
実質無料だから!!!ね!!!!軽い気持ちでぜひ!!!!!みんなで楽しく魔性の女としてイケメンと9股をして悪役令嬢とも仲良くなって最強の大陸クリエイトをしよう!!!!!!!!!
アンジェリーク最高〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!
おわり